金指原の家の工事も仕上げの最終段階に入ってきました。
左官工事の中塗りが始まるので、”ちり廻り”の処理として、”のれん打ち”を行いました。
”のれん”とは、こんなもの。
竹の棒に麻布が貼り付けてあって、釘が等間隔に打ってあります。
これを、柱や梁に打ち付けていきます。
金指原の家では、柱には、あらかじめ”ちりじゃくり”がしてありますが、そのほかの”ちりじゃくり”の処理がしてないところに、この”のれん”を打ち付けていきます。
ちり廻りの処理には、このほかに”ひげこ”というものを打つこともあります。
さて、なぜ”ちり廻り”の処理をするかというと、土壁は塗り時には水で捏ねたものを塗りますので、その乾燥とともに縮んでいきます。壁の土が縮んでいくと、柱や梁などとの間に隙間ができますので(よく、壁の隙間から隣の部屋が見えるなんていいますよね)、その防止のためにちり廻りの処理が必要になってきます。
”ちりじゃくり”は、あらかじめ柱や梁に溝をつくっておき土を余分に塗ることで収縮による隙間を防止する方法で、”のれん”や”ひげこ”は、土が収縮する力に対して、のれんやひげこが引張って隙間ができることを防止する方法といったところでしょうか。
この”のれん”ですが、20cm程度の竹に2cm間隔くらいで短い釘が打ちつけてあります。
それを全部梁に対して打ちつけていくのですが、実際にやってみると、ものすごい数の釘を打ちます。
おまけに、上向き作業がほとんどになってきますので、結構しんどいです。
翌日には筋肉痛でした。